仕事のやりがい

Vol.124
2025.09
薬剤師
勤続年数: 6年3ヶ月

生活習慣管理料算定への取組み -患者さんにとってより良い医療を提供するために-

令和元年に入職し、現在は薬剤科科長として勤務しています。令和6年度の診療報酬改定を機に、外来患者さんへの「生活習慣管理料(Ⅱ)」算定に関わる取り組みを開始しました。
当院では以前より、多くの外来患者さんに院内調剤でお薬をお渡しし、服薬指導の際には薬の説明にとどまらず、日常生活や食事内容に関するアドバイスも行ってきました。こうした日頃の取り組みがあり、生活習慣管理料の算定開始のきっかけと要件を満たす体制を整えることができました。体制作りの際には、医師をはじめ、看護師や医事課スタッフなど多職種から積極的な協力をいただき、電子カルテ内システム作成、診察時の運用等についてチーム全体で準備を進め、無事に算定を開始することができました。
また、この取り組みが病院のチャレンジ目標として設定され、その達成を目指して活動を行いました。結果として、目標を大幅に上回る成果をあげることができ、チームの努力が実を結んだことに大きな喜びを感じています。活動開始から1年が経過した現在では、この活動が定着し、患者様の生活習慣の改善や検査値の向上など、薬の説明が主体であった指導の時よりも、治療全体の底上げに繋がっていることを実感しています。
生活習慣に関する指導は、患者さんの「生活」や「想い」に触れる機会が多く、時にはご家族のこと、趣味のことなど、より深いお話を伺うこともあります。こうした患者さんのプライベートな一面を理解したうえで、より寄り添ったアドバイスや提案ができることに、大きなやりがいを感じています。
さらに、この取り組みを通して、薬剤科スタッフ全体のコミュニケーション能力が向上し、患者さんとの信頼関係づくりに繋がっていることも実感しています。今後も、医療チームの一員としての責任と誇りを胸に、患者さんにとってより良い医療を提供できるよう努めてまいります。